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窓ガラスの交換と内窓の設置どちらが暖かい

補助事業を利用することを前提として考えた場合、窓のリフォームは「交換」と「内窓設置」の2つです。さてどちらの方が断熱性能は上でしょうか?

 

 

熱貫流率‐窓を通過する熱量の割合

窓の断熱性能は熱貫流率で比較することができます。熱貫流率とは、熱が漏れる量を意味し、面積1平米且つ1度の温度差あたりの漏れる熱量(ワット)です。漏れる量ですから数字が小さく程性能は良いわけです。

 

では熱貫流率を使って検討してみます。

 

窓ガラスの交換

一枚ガラス用のアルミサッシにこの補助制度で求められているLow-Eペアガラスに窓ガラスを入れ替えた場合の窓熱貫流率は4.07W/㎡Kです。(もっとも性能が高い真空ガラス(Low-E付)でも3.49W/㎡Kどまりです。)

 

ガラスの性能はそれ以上の断熱性能を有しているのですが、サッシの材質「アルミ」が足を引っ張り、ガラスの性能を出せないのです。

◎ガラス単体の性能

・一枚ガラス 5.9W/㎡K

・Low-Eペアガラス空気層6ミリ 2.6W/㎡K

よって、5.9W÷2.6W=2.27倍熱を漏れないのですが、これがアルミサッシにはめ込むとだいぶ話が変わってきます。

・一枚ガラス入りのアルミサッシ 6.51W/㎡K

・Low-Eペアガラス入りのアルミサッシ 4.07W/㎡K

6.51W/4.07W=1.6倍しか向上しません。2.27倍のはずなのに1.6倍にしかありません。その差分だけアルミサッシが足を引っ張っているのです。

Low-Eペアガラスなどの高性能断熱ガラスを活かすにはアルミサッシでは不足で、樹脂サッシや木製サッシが必要となるのです。

少し話はずれますが、「真空ガラス」(商品名:スペーシア 製造:日本板硝子)の段悦性能=熱貫流率は1.4W/㎡Kとリフォーム用の断熱ガラスとしてはトップクラスで、このガラスに窓ガラスを交換した場合、確かに結露は「見事」と言っていいほどきれいに止まります。ただし、それを支えるサッシは一枚ガラスの236倍も熱を伝えやすい=236倍冷えるスピードが速いアルミですから、この部分の結露は消えることはありません。

 

内窓の設置

明らかに内窓の設置の方が断熱性能は上がります。

・一枚ガラス入り樹脂内窓 2.91W/㎡K

・Low-Eペアガラス空気層6ミリ入り内窓 1.9W/㎡K

一枚ガラス入りの内窓を設置した時点ですでに勝敗がついています。Low-Eペアガラスに窓ガラスを交換した場合は、6.51÷4.07=1.6倍断熱性能は向上し、Low-Eペアガラス入り内窓はリフォーム前と比較すると6.51W/㎡K/1.9W/㎡K=3.4倍の断熱性能が向上します。つまり内窓を設置したほうが2倍も性能が高いことになるのです。

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熱貫流率

性能比

窓ガラス交換との
性能比

一枚ガラス入り
アルミサッシ

6.51W/㎡K

1倍(基準)

 

窓ガラスの交換
(Low-Eペアガラス空気層6ミリ)

4.07W/㎡K

1.6倍

 

内窓の設置
(Low-Eペアガラス空気層6ミリ)

1.9W/㎡K

3.4倍

2.1倍

 

 

断熱性能の向上=結露発生のリスクが減る

断熱性能が高いということはそれだけ結露が出にくくなります。それは断熱性能が高い=窓の温度が下がらない。温度が下がらなければ水分は空気の中に閉じ込められたままの状態ですから、結露が発生することがないのです。

 

内窓のデメリット

弊社が内窓の設置をお勧めとしたのはこのような理由です。でもやはりデメリットもあります。それは、

・窓を2回開けないと風を入れられない。

・内窓と外窓の距離が近すぎると外窓のカギが干渉することがある。

以上のようなことが考えれます。

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