暑さ対策のポイントは窓+屋根
暑さの入り口として2番目に大きいのが屋根です。壁や床と比べ日射が当たる時間が長く量が多いからです。国の省エネ基準をみても、屋根に使う断熱材は壁の2倍以上の性能となるようにと定めています。熱の入り口の70%以上を占める窓を対策し、次に屋根を対策することで暑さの入り口の約85%に対して対策することができます。窓と屋根の対策をしっかりすることで、暑さはだいぶ改善できます。
事例で断熱効果を検討
平成23年11月に施工したお客様(平成3年築の木造住宅を断熱リフォーム)にお願いをして、施工後最初の夏となる平成24年7月1日から31日まで、自動記録型の温湿度計を7か所設置した記録データの一部です。分かりやすいように2階の①外気温②天井付近と③床付近の温度だけを抜き出しグラフにしてみました。
天井裏:既存50ミリグラスウール+グラスウール300ミリグラスウール
窓:外シェード+既存一枚ガラスアルミサッシ+Low-Eペアガラス入り内窓
壁:既存グラスウール50ミリ
都合よくこのお部屋はお使いになってなかったので、事前にお願いをして、窓は閉め切りにして冷房は入れないようにお願いをしました。外気が35度を超える猛暑日でも、天井と窓の対策をしっかり行えば、31℃になることがないことがお分かりいただけるはずです。なお湿度の記録は最大で58%。平均で53%であり、Tシャツ姿で扇風機を使えば、十分にしのげますし、冷房28℃設定で十分に涼しい状態です。
断熱と気密を確保することができれば、築20年以上の住宅でも新築と同様の熱環境を手にすることは十分に可能です。
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