暖房に頼らない断熱性能はどのくらいか

断熱性能が高いとは、外の温度に左右されることなく、お部屋の中は一定の温度を保とうとする保温性能が高いことでもあります。断熱性能を高めれば日射などの取り込んだ熱が漏れる量は少なくなりますので、暖房をしていなくても室温は高くなっているはずです。そしてどの程度まで断熱性能を上げるべきなのか予測することができるはずです。

 

下の表は実際に生活に近くなるように、暖房の設定温度は20度とし、①7時から10時②12時から14時③16時から22時まで運転させ、外気温が最低温度を示したときの屋外温度と室温との差を計測したデーターです。モデル住宅での結果ですので、すべての建物に適応するわけでありませんが、一つの参考目安とすることはできます。

 

住宅の断熱レベル

部分間欠空調
削減できた割合

部分間欠空調
内外温度差

レベル0(昭和55年基準)
Q値5.2W/m2K

基準

2~3度

レベル1(平成4年基準)
Q値4.2W/m2K

20%程度

3~4度

レベル2(平成4年基準強化)
Q値3.3W/m2K

35%程度

5度前後

レベル3(平成11年基準)
Q値2.7 W/m2K

45%程度

6度前後

レベル4(平成11年基準強化)
Q値2.1W/m2K

55%程度

7~8度

出典:IBEC自立循環型住宅への設計ガイドライン

 

暖房を入れていない北側の洗面室の温度と断熱性能の関係についての調査報告(国土交通省「HEAT20」平成23年度研究発表)でも、断熱性能が高いほど、外気温度の影響が少ないと発表されています。

東京 AM6時「HEAT20」平成23年度研究発表

 

陽が全く射さない。つまり、太陽または暖房による熱源がまったくなく、熱源が室内から発生する温度(家電・人)だけのお部屋にお邸は、断熱性能を高めるだけでは、十分に快適といえる温度まで上げることはできないかもしれません。しかし、無暖房で15度程度に上げることは十分に可能であり、脱衣時の体への負担は大きく変えることはできることがこのグラフからでもわかります。そして、さらにここに記さている断熱性能よりも性能を上げれば18度することはできるのではないかと期待できます。

 

無暖房事態で18度を目標計画しましょう

一般的には18度になると人は寒さを感じるようになると言われおり、省エネの観点からも「冬場の設定温度は18度。」ともよく聞くように、北側の無暖房のお部屋でも18度になるように断熱計画を立てるべきです。そのために必要な断熱性能は計算して求めることができます。

 

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